お部屋探しの要チェックポイント
公開日:2022年06月28日
内見に行って部屋に入ってみると、内装は奇麗で間取りも希望通り。「気に入った!ここにしよう」…ちょっと待って!
アレは見ましたか?コレは大丈夫ですか?ソレは確認した?
住み始めてから「ゲ~」という思いをしないために、盲点になりがちなチェック必須ポイントをご紹介します。
決めてしまう前にチェック、自分の目ではわからない時は仲介担当者にしっかり確認を取りましょう。
内見時の必須チェックポイント7選‼ひどい後悔になりかねないポイント
あなたの内見の際に見るポイントは何がありますか?
間取り、デザイン、おしゃれさなど、ウキウキする生活をイメージしながら全体を見ていくと思いますが、見落としがち且つ不満が溜まりやすいポイントがたくさんあります。
このコラムでは特に住み始めてから気づく後悔ポイントになりがちな“要チェック”ポイントの一部をご紹介します!
ぜひ内見前にメモしておいてくださいね。
① 換気扇の状態
お部屋の内見時に換気扇を付けてみたことはありますか?経験のある方は意外と少ないのではないでしょうか?
換気扇は設置されていれば問題なく感じてしまいがちですが、付けてみないとわからない事があります。それは「臭い」問題です。
換気扇を回したとたん「臭い…」なんてことがあるのです。その場合の原因は、換気扇のシロッコファン(プロペラ)に汚れが溜まったままなせいで油・タバコの臭いが染みついていたり、排水口の臭いが巻き上げられていたりすることが考えられます。
回していなくて臭いがするのであれば、換気扇自体に問題がある事が多いです。(隣家の匂いが出てくるなども、換気扇の汚れによるダンパーの動作不良が考えられます。)
住み始めてからニオイに悩まされるのはつらいですよね。一般的にキッチンを使う時間帯に内見するのも、ご近所の匂いが入ってこないかチェックする手です。
換気扇は「スイッチオン」
「クリーニングの実績確認」
(風呂やトイレなど、全ての換気扇のチェックを!)
② 湿気がたまりやすくないか
入居者を募集する際には、居住者が退居したら壁紙を張り替えたり塗装し直したり、見過ごせない箇所は修繕することが多いです。その為意外と見落としがちなのがその部屋の「湿気」の溜まり具合。
すごく湿気が溜まる部屋で服や家具がカビてしまったり、カビ臭に悩まされたり、住んでみてから気づく事がかなり多いのが「湿気」問題です。
結露は冬になると悩まされる方も多いと思いますが、それによりサッシ横がカビたり腐食したりすることがあります。サッシ横の壁紙が浮き気味だったり木材が不自然に塗装されていたりする場合は、結露がひどい可能性がありますので要注意です。
カビが生えてそうに見えなくてもよくよく観察してください。
窓に隙間が無いか、すきま風を感じないかどうかもじっくり確認しましょう。外気が入ってくるほどに湿気は増えます。
また、クローゼットや押入れのカビ臭や木材の変色、壁付けハンガーパイプが設置されている場合は接続部のたわみがないか確認してください。
湿気によって壁の木材が水分を含み、服の重みでたわんでいる場合があります。(単純に壁の強度の問題も、どちらにしても恐怖です)
サッシ周辺、クローゼット・押入れ
木材を要チェック!
③ 水圧
何?と思われるかもしれませんが、水圧はとても重要です。
シャワーの勢いが全然ない、トイレが流れない、など生活のストレスが大変な事になりかねません。
しかし逆に、建物規模に対して不釣り合いな水道設備を導入しているために、水道料金が異常に高い!と言うケースも稀にあります。水道料金が家賃込みの物件で、維持費を居住者が負担させられているのです。これは内見時確認と言うより仲介業者へ要確認です。
キッチンの水栓、トイレ、バスルームのシャワー&水栓、これらは必ず実際に流して確認しましょう。
キッチンに関しては、シンク下の棚も要チェックです。排水管の劣化やカビ、汚水臭がないか、併せて確認しましょう。
トイレの水のたまり方もよく見てください。たまりが少ないと、臭いが上がってくる可能性が高いです。トイレのタンクも同様にチェックを。カビが生えていないかよく見ましょう。
水圧問題は居住後改善は無理!絶対チェック!
④ 防音性
内見はほとんどが日中に行われるため、隣や上下の住人も外出率が高く静かな中での内見になりがちです。でもそれでは普段の生活音がどの程度聞こえるのか分かりづらいですよね。
お隣の情報をむやみやたらに細かく仲介業者へ確認するわけにもいきませんので、まずは建物の構造を確認しましょう。(前の入居者の退去理由などと併せて何気なく聞き、クレーム状況や隣人情報を引き出すのは手です)
木造や鉄骨造は構造上、ある程度の音は壁から響きます。RC(鉄筋コンクリート)は先の2つよりは防音性が高いと言われますが、これも必ずとは言えません。
そこで役に立つのは…「自分の耳」‼壁に耳を当ててじーっと音を聞いてみましょう。エレベーターの動作音やどこかの部屋の扉の開閉音などが聞こえるかもしれません。
音の確認は“壁に耳あり”!
⑤ ドアの寸法・形状
内見中に家具配置をシミュレーションして寸法を測ることはよくあると思います。ですが、「ドア」はいかがですか?
特に大型家具がある方は、ドアの寸法だけではなく「ドアを開いたときの有効寸法」「家具運び入れの妨げになる突起物などが無いか」「ドアが開く角度」も重要です。
“ドアノブを取り外す羽目になった”“家具をその場で一部バラした”などはよく起こる失敗談です。
寸法は玄関・各扉こそ細かく測るべし!
⑥ コンセント
意外と忘れがちなのは「コンセント」、その位置と設置高さです。
家具の配置によっては“必要なコンセントが家具の後ろになってしまう”、“数が足りない”などが起こります。
現代人はスマホやワイヤレスイヤホン、PC,Wi-Fi中継器など…無限コンセント生活ですので必ずチェックするべきなのに、意外と抜けてしまう人が多いです。
また、エアコン用などは別として床から高い位置にあるコンセントは、使い勝手や見栄えが悪く“家具隠し”せざるを得なくなる場合もあります。
コンセントは電化製品の配置や充電行動の
シミュレーションで確認!
⑦ 周辺環境
スーパー、コンビニ、ドラッグストアなどの生活に必要な店舗はもちろんですが、他の施設や人通り、時間帯での変化などはご自分の目で確認することを圧倒的にオススメします。
体感でしかわからない事は、住み始めてから不快に思って初めて気づく事も多いです。
例えば、
公園が近くにある → 子供たちがいるかと思いきや、日中は閑散としていて夜はたまり場で物騒
川がある → 流れが悪く臭い、虫が発生する
大通りに面した閑静な住宅街 → 夜になると渋滞逃れで抜け道にされる などなど…
契約してしまう前に、内見した時間帯以外の周辺の様子を確認してみましょう。
また、その日の内見件数が少ない又はその1件のみなのであれば、徒歩や自転車で現地集合するのも良い方法ですよ。
周辺環境は快適生活の命
賃貸で快適に暮らすために
今回挙げた7つ以外にもポイントはまだまだ沢山。入居してしまった後では改善が難しいポイントを7つ厳選してご紹介しました。
賃貸物件には賃借人に対して「善管注意義務」と言う、簡単に言うと“元通りに返すため最大限の注意を払って管理してね”と言う義務があります。
賃借人は“借りる人”、賃貸人は“貸す人”です。つまり、借りて住んでいる人は、借りた状態で返せない改装などはできません。
しかし“善管注意義務”は賃貸人にも課せらている義務でもあります。「引き渡すまで善良な管理者の注意をもって保存しなければならない」と言う義務ですので、逆に言えばもし今回の7つのポイントを含め欠陥があった場合は、契約後でも引き渡しまでに建物のオーナー(管理会社があるなら管理会社)に改善してもらうことが可能です。
ストレスの溜まる暮らしは健康にも良くありません。遠慮して我慢してしまうのではなく、気づいた欠陥を共有して解決してもらうことは、契約事の基本と捉えましょう。
それでは、要チェックポイント攻略で快適賃貸ライフを!