不動産売却の流れ

2023年12月09日

~不動産売却の基礎知識~

-初めての売却でも安心-

 

不動産の売却は、多くの人にとっては一生に一度の大きな取引かもしれません。この記事では、不動産売却の基本的な流れと、売却に関連する基本用語を初心者にも分かりやすく解説します。これから不動産を売却する方、特に初めての売却を考えているかた必見です!

 

不動産売却

 

1. 不動産売却の流れ

不動産売却の流れは大きく分けて、

(1)相談
(2)査定
(3)媒介契約
(4)販売活動
(5)交渉・契約
(6)決済・引渡し
(7)確定申告

の7項目に分かれます。

 

まずは、不動産会社へ相談をし、不動産がどれぐらいの価値であるか把握するために、不動産会社に査定を依頼します。

次に、売却を依頼する不動産会社と媒介契約を結び、物件の販売活動が始まります。

買い手が見つかったら、価格や条件について交渉し、契約を結びます。

最後に、決済と物件の引渡しを行い、売却が完了します。

 

平均的に相談から引渡しまでにかかる期間は約3ヶ月~約6ヶ月と言われております。

 

各項目について、次の章から詳しく解説していきます。

 

売却相談

 

(1)相談

不動産売却を成功させるためには、不動産会社への相談が欠かせません。ご相談いただくことによって、市場動向や必要書類、売却プロセスをしっかりとご説明させていただき、適切な売却戦略を立てることができます。

 

1.相談の目的と重要性

相談の目的は、以下の3つです。

・市場動向の理解: 不動産市場は常に変動しています。最新の市場動向や価格トレンドを理解することは、適切な売却戦略を立てるために不可欠です。

・必要書類の確認: 売却には様々な書類が必要となります。事前に必要な書類を確認し、準備を進めることで、後のプロセスがスムーズに進行します。

・売却プロセスの理解: 不動産売却は複雑な手続きを伴います。各ステップを理解し、準備することで、不安軽減し、効率的な売却が可能になります。

 

2.相談の方法

相談を行う際には、以下の点に注意しましょう。

・複数の業者への相談: 一つの意見にとらわれず、複数の不動産会社の意見を聞くことで、客観的な視点を持つことができます。

・信頼できるパートナー選び: 相談を通じて、信頼できる不動産会社を見極めることが重要です。専門知識はもちろん、対応の丁寧さや誠実さも重要な判断基準となります。

・具体的な質問を用意: 相談時には、事前にリストアップした具体的な質問をすることで、より有益な情報を得ることができます。

 

3.相談で確認すべきポイント

相談では、以下のポイントを確認しましょう。

・市場価格の見積もり: 自分の物件がどの程度の価格で売れる可能性があるか、大まかな見積もりを確認しましょう。

・売却戦略: 物件の特性や市場状況に応じた売却戦略について相談し、自分の状況に最適なアプローチを考えましょう。

・手数料や費用: 売却に伴う手数料や必要費用についても確認しておくことが重要です。

 

売却査定

 

(2)査定

売却を成功させるためには、まず物件の正確な市場価値を把握することが必要で、その査定方法には2つの方法があります。

それは「机上査定」と「訪問査定」です。以下に机上査定と訪問査定の違いを解説しています。

 

1.机上査定

机上査定は、物件の基本情報(所在地、築年数、広さなど)と、公開されている市場データ(近隣の同様の物件の売買情報など)を基に行われます。

この査定は迅速に行うことができ、初期の売却価格の目安をつかむのに有効です。

しかし、物件の実際の状態や周辺環境の特性を直接確認することはできないため、評価は概算に留まります。

 

2.訪問査定

訪問査定では、不動産会社の専門家が直接物件を訪れ、詳細な調査を行います。

物件の内外装の状態、日当たり、眺望、周辺環境、アクセスの良さなど、多くの要素が評価に加わります。

この方法では、机上査定では見落とされがちな細かいポイントも考慮されるため、より精度の高い市場価値の見積もりが可能になります。

査定結果は、売却価格の設定において重要な役割を果たします。適正な価格設定は、売却のスピードや成約率に直接影響を与えるため、慎重な査定が求められます。また、不動産会社によって査定額に差が出ることもあるため、複数の会社に査定を依頼することも一つの戦略です。このプロセスを通じて、売り手は自分の物件が市場でどのように評価されているかを理解し、適切な売却戦略を立てることができます。

 

媒介契約

 

(3)媒介契約

媒介(ばいかい)契約とは、不動産会社へ不動産売却の仲介を依頼する契約で、売主と不動産会社との間で売却活動に関する合意が成立します。この契約により売却金額や契約期間、仲介手数料等に関する取り決めを行います。媒介契約の種類とその選び方、注意点について詳しく解説します。

 

1.媒介契約の種類

媒介契約には主に以下の三種類があり、それぞれのメリットとデメリットをまとめました。

 

専属専任媒介契約

メリット〉

 〇契約期間内であれば他社で成約されることがなくなるため、不動産会社としては積極的に売却活動を行う可能性が高い。

 〇1週間に1回以上の報告義務があるため、売却活動の状況が把握しやすい

〈デメリット〉

 ×1社に専属で任せることとなるため、売却金額や期間などが不動産会社の力量に左右される。

 ×自分で買主を見つけた場合でも、仲介手数料を支払う必要があり、直接買主と取引を行うと違約金が発生してしまう。

 ×契約期間内は1社独占状態となるため、手抜きされる可能性もある

 

・専任媒介契約

メリット〉

 〇契約期間内であれば他社で成約されることがなくなるため、不動産会社としては積極的に売却活動を行う可能性が高い。

 〇2週間に1回以上の報告義務があるため、売却活動の状況が把握しやすい(専属専任媒介契約と比べると頻度は低下する)

 〇専属選任媒介契約と違い、自分で買主を見つけ直取引した場合は、仲介手数料を支払う必要がない。

〈デメリット〉

 ×専属専任媒介契約と同様に1社に専任で任せることとなるため、売却金額や期間などが不動産会社の力量に左右される。

 ×契約期間内は1社独占状態となるため、手抜きされる可能性もある

 

・一般媒介契約

メリット〉

 〇複数の不動産会社に売却活動を依頼することが可能

 〇自分で買主を見つけ直取引した場合は仲介手数料を支払う必要がない。

〈デメリット〉

 ×他社成約の可能性があるため、売却活動を積極的に行うかどうかが不明

 ×状況報告の義務がないため、状況把握がしづらい

 

※「自分で買主を見つけた場合」とはご親族やご友人、隣人の方などお知り合いに売却をしたい場合やインターネットやSNSを通じて買主をご自身でお探しいただいた場合

 

2.媒介契約の選び方

3種類も契約方法があるのでどの契約を選べばよいのかお悩みになるかと思います。

しかし専属専任媒介、専任媒介契約は法令上3ヶ月と決まっておりますので売却活動が盛んでないと感じられた場合は期間終了後に不動産会社を変更することもできます。

(特約で3ヶ月以上の期間を定めることや、自動更新の旨が記載されていたしても無効とされます。)

一般媒介契約については契約期間に制限はありませんが3ヶ月が目安とされます。

契約期間も考慮して以下の3点を目安としてお選びください。

 

・物件の特性を考慮 物件の種類や立地によって、最適な契約形態は異なります。例えば、築浅物件は一般媒介、特殊な物件の場合は専属選任や専任媒介契約が適しているといえます。

・市場状況を理解 売却する物件の市場状況に応じて契約形態を選ぶことが重要です。人気エリアの場合は一般媒介契約でも良いかもしれません。ただし、急ぎの場合は専属選任や専任媒介契約が適していると言えるでしょう。

・信頼できる不動産会社 どの契約形態を選ぶにせよ、信頼できる不動産会社を選ぶことが最も重要です。

 

3.媒介契約の注意点

国交省が「標準媒介契約約款」というものを定めており消費者が不利な条件で契約することを防ぐ内容とされておりますがこの「標準媒介契約約款」の使用は法令上定められているものではなくあくまで指導レベルであるため、必ず契約内容は確認しましょう。特に以下の3点は要チェックです。

 

・契約内容の確認 契約の際には、手数料や契約期間、解除条件などの詳細をしっかりと確認しましょう。

・報告義務の理解 不動産会社は定期的に売却活動の状況を報告する義務があります。この報告頻度や方法も契約時に確認することが重要です。

・契約の解除条件 万が一のために、契約を解除する条件もあらかじめ確認しておくことが望ましいです。

 

内覧

 

(4)販売活動

媒介契約を結ぶと、本格的に不動産会社が仲介として売却活動を開始します。ここからは、不動産会社が主導で売却を進めていきます。そのた​め売主は、不動産会社に売却活動を任せ、売却が完了するまでサポートを受けることができます。

 

しかし不動産会社に任せきりになるのではなく、売主も売却に向けて積極的に確認やご協力をすることがとても大切です。

具体的には、以下の点を確認やご協力をおすすめしております。

 

・ポータルサイトへの掲載状況やSNSの活用状況の確認

今のご時世はインターネットで物件を検索されます。また近年はSNSによる情報発信も侮れません。そのためご自身でもポータルサイトやSNSをチェックして、掲載状況の確認や更新漏れなどがないかチェックしましょう。

・内覧に向けて売却物件の清掃

内覧は購入希望者が物件を実際に見て購入を検討する貴重な機会です。乱雑な家より綺麗な家の方が見栄えが良く内覧者の購入意欲が高まりやすいです。特に水回りはしっかりお掃除して綺麗にしておくことをお勧めします。

・物件の状況だけでなく近隣の状況もお答えできるように整理する

内覧時に物件の状況や周辺環境などについて質問されることがあります。ファミリー層の場合は治安や騒音の質問はよく伺います。実際にお住まいされてる売主のご意見が重要な要素です。

そのため物件の状況だけでなく、近隣の状況もお答えできるように整理しておきましょう。ただし嘘をついたり良くない情報を隠したりすると契約締結後に損害賠償等の問題に発展する恐れがありますので包み隠さずにお答えしましょう。

 

また、売却活動の進捗状況や購入希望者の反応などは、不動産会社から定期的に報告を受けます。これらの情報をこまめに確認することで、売却の状況を把握し、適切な対応をとることができます。

売却活動を成功させるためには、売主と不動産会社が協力して取り組むことが大切です。売主は、不動産会社に任せきりにならず、積極的に確認や協力をすることで、スムーズな売却を実現しましょう。

 

契約

 

(5)交渉・契約

内覧後に不動産会社から購入意欲がある旨の連絡を受けましたら契約の段階に進みます。しかし連絡を受けたタイミングで値引き交渉(その他条件交渉)を受けることがあります。以下に交渉から契約の流れについて解説しています。

 

1.価格交渉

価格交渉は内覧後に不動産会社からの連絡で受けることが一般的です。

例えば、売り出し価格3,550万円の物件の場合に「50万円減額して3,500万円にしていただくことは可能でしょうか?」とか「予算が3,400万円なので3,400万円では難しいですか?」といった交渉をされるケースが多いです。

物件が適正な価格設定であり、かつ売却を急いでいない場合はお断りしても問題ございませんが、なるべく早く売却をしたい場合は購入希望者の希望条件とご自身の希望のすり合わせや妥協点を検討する柔軟さも必要になります。交渉条件に悩まれた際は担当者へ相談してみましょう。

 

2.条件交渉

交渉はなにも価格だけではありません。引渡し時期や修繕(リフォーム)に関することなど、その他の条件に関する交渉あります。特に、引渡し日の調整は両者の都合を考慮する必要があり、柔軟な対応が求められます。

(例1)購入の申し込みが5月だが子供の通学の都合上、8月下旬を引渡し日の希望時期とされる(5月申し込みの場合スムーズに進めば6月~7月には引渡しが可能)

(例2)駐車場のブロックが破損しているので売主様に直してほしい。

 

価格交渉も条件交渉もどちらも重要なのは、交渉を通じて両者が納得できる合意点を見つけることです。

 

3.契約書の確認

購入希望者との交渉がまとまりましたら、売買契約を締結します。契約書には物件の詳細、売買価格、支払い条件、引渡し日などの重要な事項が記載されています。契約書は法的な効力を持つ重要な文書であるため、内容を十分に理解し、不明点があれば担当者へ相談することが必要です。

もちろん契約書や重要事項説明書については担当者が準備してくれます。ただし売主様へ確認することがございますので担当者からの質問には正確にお答えするようにし、不明点に関して「何となく」「たぶん」といった曖昧な点は正確な情報ではない旨もきっちり伝えましょう。

 

4.手付金の支払い

契約締結時には、『購入意志の証』として手付金と言われる金額が支払われることが一般的です。手付金は売買代金の一部として扱われ、後の決済時に残りの代金と相殺されます。

この『購入意志の証』としての特性上、手付金支払い後に買主が契約をやめる場合、手付金は売主から返ってきません。しかし、売主から契約をやめる場合は、手付金を2倍にして買主に返さなければなりません。(手付金をそのまま買主に返すだけですと売主側に拘束力がないからです。)

 

鍵 引渡し

 

(6)決済・引渡し

決済とは、売主へ売買代金の支払いを行い、物件の所有権を買主へ引渡すことを指し、この決済日をもって取引が完了致します。

以下に、決済時の流れと注意点を解説します。

 

1.決済日時

通常、決済日は平日の午前中に行うことが一般的です。

理由としては

・平日でないと金融機関が営業していないため

・振込ミスや持ち物忘れ等のトラブルが発生したときに午後の時間で対処ができる

・登記手続きを決済日中に行う必要があるため

 

2.場所について

不動産の決済には非常に大きな金額を取り扱いますので金融機関の応接室や不動産会社や司法書士事務所の事務室で決済を行うことが一般的です。

 

3.出席者

【買主、売主、不動産会社の担当者、司法書士、金融機関担当者】が立ち会います。

ただし買主が現金決済やネットバンクによる振り込みである場合や、売主が既に住宅ローンを完済している物件の売却の場合など金融機関に対して手続きが必要ない場合は金融機関担当者が立ち会わないこともあります。

 

4.書類の確認

出席者が全員揃った段階で必要が書類の確認を行います。ここで漏れがありますと決済が行えませんので必ず前日には準備しておきましょう。

決済に必要な持ち物は以下の通りです。

・権利証

・実印

・印鑑証明書

・本人確認書類

・入金口座に指定した通帳

・仲介手数料

・売却物件の鍵(裏口等の鍵も含めて全て)

・その他

覚えなくても必要書類についての不動産会社の担当者から伝えられますのでご安心ください。

これらの確認が完了すれば代金の支払いへ移ります。

 

5.代金の支払い

買主、売主の本人確認や必要書類が揃いましたら、融資が実行されます。(住宅ローンを利用する場合)

買主の口座へ融資金額が金融機関から振り込まれますと、その振り込まれたお金を買主は売主の口座へ入金いたします。

入金される金額が売買代金から手付金を差し引いた金額です。

(例)売買代金3500万円-手付金100万円=振込金額3,400万円

 

売却物件に対してローンが残っている場合は売買代金を受け取った段階でローンの清算を行います。(抵当権抹消)

 

6.引渡しの実施

支払いが全て完了しましたら、物件の「引渡し」を行います。

買主へ鍵やその他物件に関する資料の引渡しをして完了となります。

 

決済と引渡しを完了後に、不動産会社への仲介手数料や司法書士への登記費用の支払いを行います。

 

これで売却が完了し、取引が終了となります。

 

確定申告

 

(7)確定申告

引渡しが完了すれば取引は終了となりますが、不動産を売却した際には、確定申告が必要になる場合があり、不動産売却によって利益を得た場合に行うもので、利益に対して譲渡所得税を納めます。

譲渡所得とは、不動産を売却した際の売却価格から取得費(購入価格や取得費用)を差し引いた金額です。譲渡所得がプラス(利益)の場合、確定申告を行う必要があります。

ただし、居住用不動産(マイホーム)を売却した場合は、一定の要件を満たすと、譲渡所得から3,000万円を控除できる「3,000万円の特別控除」の特例があります。また、所有期間が10年を超えている場合は、3,000万円控除後の譲渡所得に軽減税率が適用されます。

一方、譲渡所得がマイナス(損失)の場合、一定の要件を満たすと、確定申告を行うことによって、その譲渡損失の金額について、他の所得との損益通算および譲渡年の翌年以降3年内の総所得金額等から繰越控除ができる場合があります。

確定申告の期限は、原則として売却した年の翌年2月16日から3月15日と期間が決まっていますでの売却から半年以上経過している場合は申告漏れがないように注意しましょう。

 

ただし確定申告をされたことのない方が、自力で調べて申告しようとすると多大な労力がかかってしまします。その為国税庁公式サイトの確定申告等作成コーナーを利用したり、申告時期には税務署等では無料の相談所が設置されていたりしますのでそちらを是非ご活用ください。

(費用はかかりますが税理士に依頼することも可能です)

 

まとめ

 

~まとめ~

不動産売却は、専門用語や手続きが多く、事前に売却までの流れを把握し、ミス防止に努めることが大切です。不動産売却についての流れが把握できていると、不安に思うことなく事前に準備をすることもできます。不明な部分については不動産会社に逐一確認し、効率的に動きましょう。

 

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